
コーヒー豆はお気に入りのお店ができて、買いに行ったり、気になるカフェに入ったら買ってみては、ハンドドリップで毎日ゆっくり楽しんでいます。好きなコーヒーは、酸味が控えめでナッツのような香りがあるもの。ローストはダーク寄りをホットのブラックで飲むのが一番好きです。
じゃあ好みの緑茶の特徴は?と聞かれると…あらら、どこどこのブランドのお茶が好きです、と言えるのに、コーヒー豆のように特徴を言えない。日本の誇るべき飲み物なのに、なんてもったいない。
でもパッケージされているお茶屋さんに行ってしまうと、果たして好みの味なのかどうかわからない。結局安心できるいつものを買いに行ってしまう。
あまりにも日常的すぎて、理解を深めようともしてこなかった。せっかくなら、一杯一杯をもっと楽しむために知りたい。そう思いながら、産地の説明を受けて試飲できる煎茶堂に行ってきました。
今まで買っていた好きなお茶
京都生まれなのもあって、良くわからないまま宇治茶びいきです。
特に一保堂のほうじ茶が好きで、一年を通して買い置きがあります。ここ数年は年末年始に売り出される大福茶も香ばしいお番茶で大好きなので、時期になったら買うのを楽しみにしています。
神奈川に住んでいる今は、神奈川県産というだけで嬉しくなるのですが、その中でも丹沢大山と名がついた煎茶が好きです。これは名前で買ったところ、風味も渋みもとっても好みだったので、見つけては買うようになりました。ジャケ買いが成功した稀なケース(笑)
横浜近郊なら、成城石井や紀伊国屋スーパーで手に入ります。
そして何よりも1番のお気に入りは、関西に住む友人のご親戚が作る、大きな葉っぱのほうじ茶でした。それはそれは香ばしく、たっぷり入れて一日中飲めるのが嬉しかったのですが、二年ほど前かな?親戚の方がご高齢のため作れなくなったとの連絡をいただきました。
茶園の存続が大変だということが頭をよぎったのがこの時期。
煎茶堂の思い
日本に数多くある茶園の中で、私たちが口にするのはどれくらいなんだろう、とふと思います。
名の知れた大手、一般的にスーパーで手に入るメーカー、ペットボトルやティーバッグに使われている品種。それ以外の茶園となると、意識しなければ、全く手に入れることがなく… 種類が豊富なだけに、知るきっかけすら、なかなかありません。
煎茶堂東京では、そんな小さな茶園や山奥にある茶畑を守り、個性を活かした良質な茶葉を提供することを意識されています。コーヒー豆で今注目されているシングルオリジン。緑茶もブレンドではなく、シングルオリジンのものがここでは手に入ります。
甘味は抑えたもの、苦味や渋みもきいていて欲しい。そんな自分の好みにドンピシャなお煎茶を試飲させてもらいながら、選ぶことができました。
今回選んだのは2種

新茶の時期なのですが、私は甘味が前面にくる新茶より、渋みのあるタイプが好きとお伝えしたら、いくつかおすすめを飲ませてくれました。その中から選んだのが、
熊本の樹齢70年の木から採れる熊球磨在来(くまくまざいらい)
と
鹿児島のおくみどり
どちらも、煎茶らしい渋味と苦味をしっかり味わえるタイプです。後味はすっきり。一煎目、2煎目と湯温を変えていただくと、また違った美味しさで、どの温度でいただいても好きだった2種を選びました。
店舗のディスプレイをみていただくとわかるのですが、缶がピタッと重ねられるから収納しやすいのも嬉しいポイントです。
透明急須:割れない究極のシンプルな形、そして美味しく淹れられる

煎茶を楽しみたいと思いはじめてから、透明の急須をずっと探していました。
お茶の色を目でも楽しみながら淹れたい。合わせる湯のみを選ばないものが欲しい。ガラス製が良いかな、とあれこれみていたのですが。
いざ探し始めると、繊細すぎるか、洗いにくそうか、逆に洗うのがラクとうたっているものだと、形が好みじゃないか…。高級品じゃなきゃというこだわりはないのですが、好みがはっきりしているので、見つからない。
そんな時に、横浜のデパートで、これが展示されていました。その名も透明急須。
ガラスではなく、透明度の高い樹脂でできています。割れものだからこその良さをいつも大切にしている私も、この質感はとても気に入りました。無駄がないのに、モダンすぎない形も。図らずも、煎茶堂と同系列の会社のものでした。というわけで、仲間入り。
割れないものを探していたわけではないけど、洗う時や干す時に気を使わなくて良いのは思った以上にありがたいものです。

適温に冷ましたお湯をいれたら、蓋はあけたままで茶葉が開く様子もお楽しみください、とアドバイス。

熱くならないので、取っ手も不要な急須。片手でふたを抑えながら注ぎます。
湯温を守って本当に美味しく淹れられるようになりました。これなら一人の時も美味しくいれたくなりますね。
実は、煎茶堂ではティーコンシェルジェと呼ばれる方がお茶を淹れてくれるのですが、この片手で注ぐ動作も美しいのです。練習したい。
合わせたお菓子は 米粉とココナッツオイルのフィナンシェ |
このフィナンシェとマドレーヌのレッスンは予約受付中です 2019年5月&6月:レッスンスケジュール |
日本の大切なお茶の文化は、ともするとかしこまるか、ぞんざいになりがち。楽しく生活に取り入れるためにも、少しずつ知識を増やし、味覚も育てていきたいですね。
そうそう、煎茶堂ではこれが使われていました。欲しい…