アメリカンチェリーがお店に並び始めると、まずは生でたっぷり味わって、それから何のお菓子にしようかな、と考えます。アメリカンチェリーは加熱すると少し酸味が出るのが美味しい。だから甘く煮るんじゃなくて、優しい味の卵液と一緒に焼き上げるクラフティがぴったりだと思うのです。
クラフティの卵液は、卵と液体がメインなので、グルテンフリーにするのも割とすんなりと配合は決まります。でも焼き上がりの食感と風味がピタリと決まるまで、配合や焼き加減を調整してみました。

理想は朝ごはんに食べたくなるクラフティ
卵と牛乳で作るクラフティは、朝ごはんに食べる卵料理の仲間!と私は言い切ってしまいます。
実はこういうしっかりお腹にたまるスイーツは、食後には重く、おやつの部類に入るのですが、普段の生活の中で家族が集まって、できたてのおやつを食べる時間はそうそうないのです。
だけど時間が取れる週末の朝ごはんだったらどうかな…?パンケーキを作るように、クラフティが作れます。(しかもパンケーキより簡単!)作りたい&食べてもらいたいが叶う。だから逆算の思考で、朝ごはんに食べたい味と食感を目指しました。
- ケーキほど甘くないこと
- フルーツたっぷりなこと
- 朝、食べて欲しい栄養があること
- 軽いけどスフレよりは食べ応えあり、オムレツよりバター控えめ
そんな理想のクラフティができました♪
チェリーの種を取り除きましょう。でもチェリーピッターいらず!
チェリーのお菓子を作るのに、一番面倒な作業が種を取り除くこと。チェリーピッターを持っていれば、パチンパチンッと種を出せるのですが、なるべく専用の道具は増やしたくない。今までは、ペティナイフで取り除いていました。でもそうすると、チェリーを半分に切らなきゃいけない。種をナイフで取り出すと、種の周りにたくさん実がついて、もったいなあと思っていました。
だから今年はネットでチェリーピッターを使わず種を取り除く方法を検索。そして試してみたら、今までで一番取り出しやすかった!ぜひ試してみて欲しい方法です。

とっても簡単!口の小さな瓶の上にチェリーをのせて、上から菜箸で種を押し出すように力を加えるだけ。ネットの動画ではワインボトルにのせていました。チェリーの熟れ具合によっては、なかなか種が取れないのもありますが、少しグリグリッと箸で押せば大丈夫。
ちなみに、フランスの伝統的なレシピでは種は取り除かずに使います。種ごと加熱することで良い香りが出るからというのと、果汁が卵液に混ざらないという理由からなのですね。
でも食べる側からすると、種がない方が良い。特に日本人は食べながら種を出すって苦手ではないですか?丸ごと食べられるのが好き、というのかな。
というわけで、私のレシピではいつものごとく、”良いとこどり”にしました。

ずらっと並べるチェリーは、種を出して食べやすく。でも種入りのチェリーが入った方が断然香りが良いので、茎つき、種ありのものもいくつか散らします。茎つきのチェリーには種がある、茎なしは丸ごと食べられる、というのが、食べる時にわかるように。香りづけにはキルシュも少々。
果汁がにじまないように、種をとったものはペーパータオルに並べて水気をとっておきましょう。
卵液=アパレイユを軽めにすることで、ふわふわの仕上がりに
卵には、牛乳と生クリームで軽さとコクのバランスを出します。朝ごはんに食べたいから、卵に対して液体は少なめ。卵料理とスイーツの間を狙います。そこに米粉を少量加えることで、オムレツではなくスイーツ感を。甘さはスプーン一杯のメープルシロップのみ。もともとクラフティは甘さを控えたものが多いけど、パンケーキにかけるよりも少量のメープルで十分に甘さを楽しめるのは、やっぱり季節のフルーツのおかげです。

混ぜたらそっと型に注ぎ入れましょう。

卵液を流し入れてから、茎がついたままのチェリーを並べます。取り分けて食べる時に「茎がついてるのは種があるからね!」と伝えられるように、茎が目立つ置き方をしましょう。
このままそっとオーブンに。ぐるぐる混ぜても美味しくはできますが、こういうところを少しだけ丁寧に作業すると、仕上がりがぐんときれいになります。おうちスイーツでも見た目は可愛くしたいですものね。

ソフトな焼き上がりだけど、粗熱が取れれば、ギリギリ切り分けることもできます。

耐熱容器の他に、オーブン使用可のお鍋でも作れます。ここではバーミキュラの14cmを使いました。作り方は全く同じですが、直径が小さいので少し厚みが出て、チェリーは沈んでしまいますが美味しさには変わりありません。
バーミキュラやストウブなど蓋も一緒にオーブンへ入れられるお鍋なら、ぜひ蓋をして焼いてみてください。ほんのり甘い、まるで茶碗蒸しのような、ふわふわの仕上がりになります。
色々なフルーツで楽しむことができるクラフティ。初夏はぜひアメリカンチェリーで作ってみてくださいね。
直径約16cmの耐熱皿 *耐熱容器にバター(分量外)を塗っておく *オーブンは170℃に予熱 同じ分量で直径14cmの鍋で作ることもできる。その場合は、チェリーが沈んでしまいがちなので、全て種を取り除いて入れるのがおすすめ。チェリークラフティ
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Ingredients
Instructions
Notes
栄養成分が出せるサイトを見つけたので、ラフな数値をアップしておきます。ご参考までに。
1/4切れ(
熱量 116kcal
たんぱく質4.6g
炭水化物18g
-糖質12.5g
-食物繊維1.4g
ビタミンD 16μg