Kana’s Place のお菓子には欠かせないココナッツフラワーですが、使う理由は以下の通り。
- 軽く仕上がる
- 食感が良くなる
- 生地にカサを出してくれる。
パウンド一本に対して10gしか使わないのに、グレインフリーのお菓子作りの強い味方なのです。理由を一つずつ説明すると・・・
- 軽く仕上がる:グルテン・グレインフリーのお菓子の主原料はナッツの粉であることが多いのですが、100%ナッツの粉だと重くなってしまう。少量のココナッツフラワーを加えることで、ミックス粉のように複雑な組み合わせにすることなく、軽さを出してくれます。
- 食感が良くなる:ほぐした卵、ナッツの粉、ハチミツという組み合わせでは、生地がベチャッとなりがち。ココナッツフラワーは余分な水分を適度に吸い上げて、ちょうど良いしっとり具合の食感にしてくれます。
- 生地にカサを出してくれる:繊維質の粉なので、卵と合わさることでボリュームが出ます。少ない材料と工程で作る簡単なスイーツでも、ある程度のボリュームがあった方が見た目も味も良くなります。まとまりにくいグルテンフリー・グレインフリースイーツの様々な材料をまとめてくれる存在でもあります。
おすすめ材料のページに、私が良く使うココナッツフラワーを載せていますが、メーカーによって粒子の細かさや水分を吸うスピード、吸った後の感触すべて違います。理想の味に仕上げるには、混ぜ終わりの生地で判断する必要があります。
とはいえ難しいことは何もなく、
「今日の生地はものすごくゆるいな」と思ったら、ココナッツフラワーの性質を利用して数分置いて置くことで生地は締まります。
逆に「今日の生地の仕上がり、やたらと重いな」と感じたら、最後に水分を少量加えることで解決します。
ただ、比較するものがないと判断が難しい。そこで、簡単な実験とデータ集めの協力をお願いしました。それぞれがお使いのメーカーと吸水性を教えてもらうことで、より的確なアドバイスが可能になり、レッスンを受けてくださった皆さまが美味しく作れることを願って。
多くの方が協力してくださり、様々なメーカーの違いが分かりました。私がすべて購入して作って食べた訳ではないので、あくまでも写真による解析ですが、使う時の参考になったら嬉しいです。
実験:ココナッツフラワー5gに対して20ml(20g)の水を注ぎ入れ、給水のスピードと仕上がりの状態を確認する。
給水早め - 水を入れると瞬時に吸い上げるタイプ。このタイプを使う場合は、生地を仕上げたら、なるべく早くオーブンに入れること。そのまま放置してしまうと、どんどん水分を吸い上げて、ぽそぽそとした仕上がりになってしまう。形をキープする力が強い。
吸水早め&しっかりめ(青い文字のものは私が実際に使ったことがあるもの)
・nutiva coconut flour オーガニックココナッツ粉 : すぐに吸い上げる。仕上がりしっかりめ
・スタースーパーフーズ・有機ココナッツフラワー:すぐに吸い上げる。しっかりめ
・Let’s do organic : 吸水早め、仕上がりもかなりしっかり。レシピより水分を5-10g増やしても良い。
吸水早め&しっとり
・Bob’s Red Mill オーガニックココナッツフラワー:すぐに吸い上げる。仕上がりはしっとり。
・ココウェル・ココナッツファイバー: 名前は「ファイバー」だけど、ココナッツフラワー。すぐに吸い上げて、しっとり仕上がる。
・ドリームフーズ・ココナッツフラワー:すぐに吸い上げる。仕上がりはサラサラ。
・nick & olga superfoods オーガニックココナッツフラワー : すぐに吸い上げるが、かなりしっとりめの仕上がりなので、混ぜ終わってから少し置いても良い。
・ネオファーム :すぐに吸い上げるが、時間がたってもしっとりめなので、レシピより1-2gだけ増量して焼くと良い。
給水ゆっくり – 水を入れても、しばらくは粉が吸わないタイプ。ゆっくりゆっくり吸い上げる、もしくは混ぜない限り吸わない。このタイプを使う場合は、型に入れる直前の生地がかなりゆるい可能性がある。数分置いてからオーブンに入れることで、適度に締まったものができる。仕上がりがソフト目。
・アリサン有機ココナッツフラワー:混ぜないと吸水が始まらない。ココナッツの香りは控えめ。使用量を1-2g増やしても良い。
・シェフズチョイス・オーガニックココナッツフラワー:混ぜないと吸水が始まらない。べたっと仕上がる可能性があるので、使用量をレシピより2,3g増やしても良い。
ここにないものをお使いの場合、上の方法で水を吸わせてみてください。写真をインスタのDMで送っていただければ、どちらのタイプかお伝えできます。
Comments are closed.