一台のケーキに1ポンド(1 pound = 450g)のクリームチーズを使って作る、濃厚な New York Cheesecake。
ニューヨークの街中で食べられるチーズケーキは、クリームチーズそのものを甘くして食べているかと思うほど、まっすぐな味でした。
学生時代から作っていたのは、そんなどっしりとしたチーズケーキ。合わせるのはフレッシュなフルーツソース。サワークリームを加えるのが特徴で、酸味もしっかり。
使う材料は限りなく少なく、シンプルに焼き上げて食べるチーズケーキは、あれこれアレンジに疲れると定期的に戻って食べたくなります。それでも当時作っていたままのレシピで作ると、記憶にある美味しさと違う。記憶はそのままだけど、味覚は変わっていくから。
基本のシンプルさを守りつつ、配合をアップデートして、2019年春夏版のベイクドチーズケーキレシピに仕上げました。
今食べたい味、使いたい材料

*なめらかで、濃厚さと軽さのバランスが良いチーズ部分
昔ながらのレシピは完成品として持っておくけど、やはり味覚も好みも変わります。かつての濃厚さはちょっと重すぎる。かといって、ベイクドである限りはしっかりクリームチーズを味わいたい。ふわふわだけでは物足りないのです。
だから濃厚だけど軽い。厚みも控えめに。それでいて満足感のある一切れ。
食感も、過去に作っていたちょっとぽそぽそとしたものよりは、滑らかさを出しました。
*クッキー生地はグラノーラが使えます
土台のクッキー部分ありが好きな人と、ないほうが好きな人にわかれるようですが、私はあるほうが好き。クラッカーにチーズを載せるとおいしい、あの感覚です。食感のコントラストはシンプルなお菓子にこそアクセントになる。クッキーをタルト生地から作る方法もありますが、それはチーズタルト。ベイクドチーズケーキじゃない(笑)
今までは、グラハムクラッカーを買っていました。そしてチーズケーキを作ったあとは、必ず残って、いつの間にか忘れてしまう存在のクラッカー。
グルテンフリーのスイーツを作るようになると、ベースのクッキーさがしから始まります。ただただ甘いバニラクッキーのようなものより、グラハム(胚芽)が合うように、少し雑穀の風味があるものが、クリームチーズと合うのです。

グルテンフリーのクッキー系は、まだまだ手に入りにくい。そこで、いつも冷蔵庫にストックしているグラノーラを砕いて使ってみようと思いつきました。
適度にはちみつで味が付いていて、オートミールやナッツの香ばしさもちょうど良い。砕いてココナッツオイルと混ぜて焼く事で、とてもおいしいベースができました。
▶︎Kana’s Place 基本のグルテンフリーグラノーラのレシピはこちら

市販のグラノーラを使っても良いですね。また最近気に入っている、雑穀のクラッカーも、違った美味しさに仕上がります。
写真で使っているものは、下↓に紹介しています。
*チーズはキリ、サワークリームの代わりはギリシャヨーグルトがおすすめ
クリームチーズは基本的に近くのスーパーで手に入るものを使えますが、できればキリをおすすめしたいです。どうしても一番多く使う材料なので、美味しさに直結します。
日本ではあまり品揃えの増えないサワークリーム。このためだけに買って、中途半端に残るのはもったいないので、プレーンヨーグルトで代用します。手に入れば、ギリシャヨーグルトを使ってください。コクがあって酸味が控えめなのでクリームチーズとの相性も抜群です。ギリシャヨーグルトなら、残っても翌朝、はちみつかけて食べ切れますね。
ギリシャヨーグルトがなければ、プレーンヨーグルトを1時間ほど水切りして使いましょう。ざるにペーパータオル、もしくはコーヒードリッパーにフィルターをセットして水を切ってください。

作り方のポイント
材料を順に混ぜていくだけでできるチーズケーキですが、
手順と洗い物は少なく、確実に美味しく、滑らかに仕上げるためのコツがあります。
- 材料は全て室温に戻しておく
- クリームチーズは湯煎で温めながら混ぜると失敗がない。レンジを使う場合は10秒ごとに出して確認。
- まずはクリームチーズ&砂糖を混ぜる段階でダマを完全になくしておくと、あとが混ざりやすく、濾す必要もない。
- フードプロセッサーは使わなくて良い。この分量だと手で確認しながら混ぜた方が結果早くできる。
- フードプロセッサーを使ってチーズ部分を作る場合は、必ずゴムベラで周りに飛んだ生地を落としながら混ぜる。また最後、濾したほうが混ぜムラがなくなる。
- 低い温度で湯煎焼き=しっとりした焼き上がり。8割がた火が通ったところでオーブンをオフにして、余熱で火を通すこと。

出来上がりはこんな控えめな大きさの、しっとりベイクドチーズケーキ。ホールで焼いて、冷ましてから切り分け、冷凍保存も可能です。
*オーブンを170℃に予熱しておく 土台を雑穀のクラッカーで代用する場合は、クラッカー70gに対して砂糖10gを追加してください。しっとりなめらかなベイクドチーズケーキ
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Ingredients
Instructions
*材料はすべて室温に戻しておく
*デコ型には底と側面にオーブンペーパーを敷き込んでおく
*湯煎用のお湯をわかしておく
Notes
<栄養価計算>現在は英語のものだけですが、ご参考までに置いておきます。クッキー部分なし、1/6切れの場合です。

使った材料・道具
土台にするグラノーラがない場合、北欧のクリスプブレッドもおすすめです。雑穀が何種も入ったグルテンフリーのクラッカーは今気に入っているもの。
基本的なお菓子全般に使える15cm丸(デコ缶)は持っていると便利。底が取れるほうが、チーズケーキの型出しも楽です。このチーズケーキを作る時は湯煎にするので、底から側面にかけてしっかりアルミホイルで覆って使います。
同じ分量で、野田琺瑯の浅型を使っても作れます。(少し焼き上がりの厚みは薄くなります)
インスタには作り方の細かなコツなどものせています